素人の針仕事

今年は心に余裕があるおかげなのか、季節ごとのイベントに心躍る。そら豆を買ってみたりSplatoweenに参加してみたりさつまいもを買ってみたり。たのしい。母はさらに歳時期通りくらいのレベルで細々とやっていたな。お月見とか冬至とか、玄関飾りを変えたりごはんを作ったりお雛様だしたり。いま思い出しても年がら年中たのしい思い出だな。なぜかクリスマスツリーだけ億劫がって、姉が出してたのがちょっと面白い。

ダーニングのキットが届いた。着心地が気に入っているカーディガンがボロボロなのと、あたたかくて気に入っていたタイツをひっかけて穴を開けてしまったので、それを繕うため。早速とりかかってみたが、カーディガンは穴が大きすぎて修復不可能な恐れが出てしまった。切ない。キットの説明書が脆弱なので、ひとまず図書館でダーニングの本を予約した。当て布とかでどうにかならないかな。ならないかな。

その気に入りのカーディガンは高校生のとき制服の下に着ていたもの。正直もう散々着たとは思うのだけれど、なかなかこの手触りのものがない。毛玉にもならない。ただ袖がびろびろしているだけなのだ。どうにか直せないかな。

インスタグラムでダーニングと調べると、ちらほらかわいい図案が出てきて癒される。花とか木とかできたらたのしそう。芸大卒のくせに手先の作業を怠ってきたのでマジで下手だけれども。近所に毛糸を売っている雑貨屋もばっちり見つけたので、この冬は実用針仕事をがんばりたい。

空前のおっきい本ブーム。実用性と引越しを考慮し文庫が出るのを健気に待ったりしていたが、とにかくおっきい本は読みやすい!スピードが段違い。文庫本を待って買って結局積むより、おっきい本を買っちゃうべきでは。うんうん。「82年生まれ、キム・ヨンジュン」を怒り狂いながら読了。息をつく暇もなく挙げられる、韓国で生まれてから、いや産まれる前から起こる女性差別のあれこれに頷きながら、感情が昂って目から火が出そうだった。元気と気概のある人は読んでみてほしい。元気がないと怒らないから。「男性読者からの声を聞けて嬉しかった」という解説とあとがきにちょっとだけ光を感じた。韓国文学きになる。映画はなんだか微妙な感想が多いので辞めておこうかと思っている。あと無用之用という知り合いの本屋で購入した「はじめてのエシカル」読了。

簡単なレシピだけどグラタンソースを作ったら、冬のいい匂いがしてクラクラした。ホワイトシチューのCMのようだ。

 

 

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